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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2023年1月11日(水)

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知事記者会見

2023年1月11日(水)


知事発表項目(静岡ソウル線の運航再開、東アジア文化都市PR動画、「三霊山連携協定」締結式、新型コロナウイルス感染症関連)
発表項目質問(新型コロナウイルス感染症関連、静岡ソウル線の運航再開)
幹事社質問(物価高対策)
幹事社質問(リニア中央新幹線関連)
一般質問(中国の渡航ビザ発給の一時停止、知事の政治姿勢)
一般質問(静岡市歴史博物館、市長選の争点)
一般質問(逢初川土石流災害)

知事発表項目(静岡ソウル線の運航再開、東アジア文化都市PR動画、「三霊山連携協定」締結式、新型コロナウイルス感染症関連)

(知事)

よろしくお願いします。

発表項目は4件でございます。まず、富士山静岡空港の、国際線定期便運航が再開いたしました。チェジュ航空による、静岡―ソウル便運航が再開したという発表でございます。令和2年3月11日から、全便欠航となっておりました、富士山静岡空港の国際線につきまして、令和5年2月25日の日曜日、28日の火曜日の韓国からのチャーター便の運航決定がございましたが、これに続きまして、この度、3月26日日曜日から、静岡―ソウル・インチョン定期便の運航再開が決定いたしました。運航は、日曜日と火曜日と金曜日の、週3往復でございます。すいません。日曜日と水曜日と金曜日の週3往復でございます。引き続き、運営権者、富士山静岡空港利用促進協議会などと連携をいたしまして、県議会の皆様の御協力を賜りながら、オール静岡で、他の路線につきましても、1日も早い、運航再開に向けて取り組んでまいります。詳細につきましては、この記者会見の後、担当の空港振興局の八木さんの方から御説明を申し上げます。

2つ目の発表項目でありますが、「東アジア文化都市2023静岡県」、このPR動画ができたということでございます。東アジア文化都市に指定される2023年のロゴマークにつきましては、12月21日の、昨年の最後の記者会見で公表をいたしました。この度ロゴマークをPRする動画と、コマーシャル動画が出来ましたので、皆様に公表いたします。どうぞ。

 

(動画の再生)

 

(知事)

いいでしょう。パンチがありますね。さすが、富士山がバックにあると、なんとも元気であります。もう1つありますから、御覧くださいませ。

 

(動画の再生)

 

(知事)

ありがとうざいました。いかがでした。青島さん、点数は何点ぐらいですかね。割とインパクトあるでしょう。はい、いいのができて喜んでおります。ロゴマークの動画は御覧のとおりでございますが、モチーフとなった総角結びの糸のように、日中韓三国の文化が交流する形を描いておりまして、ロゴの成り立ちを表現しております。

コマーシャル動画は、今後の広報利用のために用意をいたしました。これらの動画は1月14日の東京ガールズコレクション静岡の会場スクリーンで流します。その他、東アジア文化都市のブースで、来場客に御紹介申し上げまして、様々な文化事業の場で、今後、広報ツールとして活用してまいります。

3つ目の発表項目でございますが、富山県、石川県との三霊山連携協定締結式の開催についてであります。東アジア文化都市の取組の一環といたしまして、来る1月22日の日曜日、富山県の新田知事さん、石川県の馳知事さんが静岡県に来られます。そして、日本平ホテルにおきまして、「日本三霊山を活用した地域振興に向けた連携協力に関する協定」、通称「三霊山連携協定の締結式」を開催いたします。デジタル、これがあれですね、立山、それから白山、それから富士山と。季節が冬ですね。いいですねやっぱり。はい。この、立山、白山、富士山の三山は、古代より信仰の対象として、人々から畏敬の念を持って崇拝されてまいりました。日本三霊山とも称されてきたわけでございます。昨年7月全国知事会がございまして、3県の知事が面談した際に、この三霊山が有する、歴史的、文化的価値を活用した取組を連携して行うことで合意いたしました。今回の協定締結に結びついた。その時の、これが写真ですね。実はこの三霊山を結んだらどうかという御提言は、森喜朗元内閣総理大臣閣下が提案されたものでございまして、そうした中で、この本提案、発案者でもあるという森喜朗元内閣総理大臣閣下が立会人として、ぜひ、寄せていただきたいという朗報が来ておりますので、お越しいただくことになられるというのを楽しみにしております。協定の締結を契機にいたしまして、文化、学術、スポーツ、経済・観光等々、 3県の連携を推進しまして、地域振興と交流拡大に繋げてまいろうと考えております。ちなみに、越中おわら節に、「越中立山、加賀白山、駿河富士山三国一」という文句がございまして、そこからこの、三霊山というのをですね、御紹介いただいたのが、森喜朗閣下でございました。

さて最後はですね、ちょっと厳しい話でございますが、新型コロナウイルス関連でございます。まず、デジタルサイネージの1番目を御覧くださいませ。御覧のように、新型コロナウイルス感染症の新規感染者は、年末年始の休暇明けから爆発的に急拡大しております。1月7日には、過去最大1日9,475人となりました。1月10日時点で、1週間の新規感染者数の計は、4万6000人。前の週と比べますと、1.46倍であります。現在のペースで感染者が増加いたしますと、2週間以内に、1日平均1万人以上の感染者が発生することになります。コロナ患者の入院者数は、1,000人を超えておりまして、病床使用率は大変ひっ迫しております。また、12月下旬から流行期に入ったインフルエンザも流行が拡大しております。次のデジタルサイネージをお願いいたします。冬場は、新型コロナやインフルエンザだけでなくて、心筋梗塞、脳梗塞といった、緊急性と重篤性が高い患者さんが多くなりますので、救急車の出動件数は、12月下旬から急増しております。また、救急搬送困難事案件数も、12月中旬から急増しております。直近では、過去3年間で最も多い状態になっておりまして、毎日約20人の患者さんの搬送先が、30分以上見つからないという状態が続いております。こうしたことから、コロナとインフルエンザの感染状況がさらに悪化して、救える命も救えない状況になりかねないということで、これまでよりも強いメッセージを出す必要があると考えております。

次のサイネージをお願いします。このため、本日夜になると思いますが、静岡県新型コロナウイルス感染症対策専門家会議を開催いたしまして、明日には、静岡県新型コロナウイルス感染症医療専門家会議を開きます。専門家の皆様の御意見をお聞きしたうえで、県独自の医療ひっ迫警報を、国が定める、それより厳しいですね、医療ひっ迫防止対策強化宣言に引き上げるかどうか、その方向での判断をしたいと思っております。なお、並行して、国との協議も始めます。目下のところ、医療の負担を少しでも減らし、緊急の患者さんの命を守る必要がありますから、県民の皆様に改めて、2点をお願いいたします。

サイネージをお願いいたします。4番目のサイネージ。1つ目は、適切な受診のお願いです。新型コロナは、年齢が若く、基礎疾患がなくて、かつ、オミクロン株対応ワクチン接種済みの方につきましては、普通の風邪に近い症状であることがほとんどであります。そうした方はまず、御自身で検査をしていただきまして、陽性の場合には、県の自己検査療養受付センターに登録してください。登録された方は、医療機関を受診することなく、新型コロナの陽性患者として、健康観察などの支援を受けることができます。ぜひ、多くの方に御利用をいただければと思います。なお、自己検査の登録者数は1月に入りまして、1日平均1,000人以上となっておりまして、これは陽性者数に占める割合が、1割を超えるまでになりました。皆様の御協力に対しまして、感謝いたします。2点目は、ワクチン接種のお願いでございます。新型コロナの感染急拡大に伴いまして、コロナで亡くなる方も増えてまいりました。今月は、10日までの間で、既に61人の方が命を落とされております。新型コロナで亡くなる方の多くは高齢者です。重症化しやすい高齢者等に感染を広げないためにも、オミクロン対応ワクチンの接種をお願いいたしますとともに、併せて、インフルエンザのワクチンも接種してください。県民の皆様におかれましては、医療のひっ迫をここで食い止めることが、御自身、家族、友人など、大切な方を守ることに繋がります。お1人お1人が感染しない自助と、みんなで感染を広げない共助の取り組みによって、何卒御協力をお願いしたいと思います。以上私の方からの発表項目であります。




発表項目質問(新型コロナウイルス感染症関連、静岡ソウル線の運航再開)

(記者)

静岡朝日テレビです。よろしくお願いします。コロナ関連でちょっと1つお伺いしたいんですけれども、明後日から、県独自の旅行支援策、宿泊割引事業が始まると思うんですけれども、こうした状況の中で、感染対策と経済活動の両面をしていかなければいけないということで、知事としての期待という思いは、このあたりいかがでしょうか。

 

(知事)

昨日から始まったわけですね。これはですね、さしあたって止めないということで、ぜひ感染対策をとりながら、3密を避けるとか、マスクをするとか、消毒を怠らないとか、換気扇を、空気の入れ替えをしょっちゅうするとかっていうことをしていただければですね、大丈夫だということで、この旅行支援につきましては、継続いたします。

 

(記者)

ありがとうございました。

 

(知事)

はい。

 

(幹事社)

そのほか、いかがでしょうか。

 

(記者)

ありがとうございます。NHKです。改めて、ソウル線の再開についてなんですけれども、観光業者からの強い要望も、これまでも県に寄せられてきたと思いますけれども、今回、これまで県がこういって、働きかけてきたなかでこうやって、3月に再開に結びついたということで、改めて知事の、受け止めというのを改めて教えていただけますでしょうか。

 

(知事)

ちょっと聞こえにくかったんですけれども。

 

(記者)

ソウル線の再開について。

 

(知事)

ソウル線ですね、これはですね、いい御質問をいただきまして。関係者、皆さん、努力していただいてですね、もちろん韓国の方でも、大変、県に対して御協力的であって、ようやくですね、待ちに待った、チェジュ空港(正しくは、「チェジュ航空」)、週3日ではありますけれども、国際線の再開ということで、もう大変な朗報で喜んでおります。できる限りですね、韓国の方にも来ていただき、私達の方も行って、しかも、ちょうど東アジア文化都市の、韓国も、それを構成している国ですのでね、全州市などに行っていただき、また、向こうの方たちにも来ていただきたいということもございまして、大変ありがたい、お年玉のように思っているところであります。

 

(記者)

経済面での期待っていうのを改めて教えてください。

 

(知事)

そうですね、やっぱりあのインバウンドっていうのは大きいですね。こちらから行く場合もそうですけど、向こうからお越しになる場合も、何しろもう景色が違うし、食べるものも違うし、お土産も違いますしね。ですから、経済的な効果は非常に大きいですね。特に観光は、静岡県が、今、推進している重要な分野の1つでございますから、ここが活気づくってのは非常に良いと思っておりまして、経済効果も小さからぬものがあるというふうに思っております。

 

(記者)

ありがとうございます。




幹事社質問(物価高対策)

(幹事社)

無いようですので、幹事社質問、幹事社質問に移ります。幹事社質問2点あります。1点目は物価高対策についてです。食料品や光熱費を中心とした価格の上昇が家計の負担となっており、民間の調査では、静岡県内の消費者の半数以上が、今後の家計支出を引き締めると回答するなど、個人消費の冷え込みも懸念されます。そこで、物価高、物価高に対して、県として具体的にどのように対応していくのか。また、物価の上昇幅に追いついていない賃金上昇について、今年の春闘で知事が期待することがあればお聞かせください。

 

(知事)

中小企業に対する物価高騰対策につきましては、ちょっとお騒がせしたことがございましたが、昨年11月28日に受け付けを開始して、パンクしたということがございました。

この件、12月23日で受付を締切りましたけれども、件数で1万7000件余、金額にして60億円余りの御申請をいただきまして、今、この補助要件等の審査を進めているところでございます。ともあれ、日常生活に密接、関係深いですね、食料、原材料、エネルギーなどの価格が上昇しておりまして、これがもう県民の暮らしにダメージを与え、企業の事業活動にも悪影響を与えております。われわれは、県としましては、令和4年度当初予算以降、270億円余りの予算を計上しております。農業者、漁業者の燃料費等の負担軽減に加えまして、中小企業者が行う、新しい販路開拓、あるいは業務効率化など、価格転嫁対策への支援。また「バイ・しずおか」による農林水産物の販売促進策の拡充などに取り組んでまいりましたし、現在取り組んでいるところです。さらに、何て言いますか、子育てをされている御家庭の中で困窮されている御家庭もございまして、子ども食堂などを通じて、県産米を提供するなど、県民が、長引く物価高騰の影響を乗り越えて安心して暮らせるように、積極的な支援を行うという姿勢を堅持しております。令和5年度当初予算におきましても、国の電気料金や、ガソリン価格の引き下げなどの政策に合わせまして、強靭な経営体質の構築など、力強い経済の再生と発展に向けた物価高騰対策について、現在、編成作業を進めているところでございます。これは個別具体的な県の政策ですけれども、ちょっとこれ御覧くださいますか。御案内のようにですね、これですね、日本のGDPに占めるですね、個人消費が半分以上、政府支出が2割強、設備投資が16.4%こういうふうになっているわけですね。個人消費が1番大きいということは、一目瞭然です。これは静岡県のものですね、ほとんど同じですね。ただ、設備投資が、15%弱っていうのは非常に低いですね。次、見てください。実はですね、現在、日本の経済の、お金のあり方がですね、非常にいびつです。企業の内部留保がですね、516兆円と。言い換えますとほとんどGDPと一緒ですね。要するに、なんていいますか、生きた形で使われていないということです。これをどう見るかですね。ですから、このお金を生きた形で、企業の経営者はですね、少なくとも従業員に対して、使う時が来ているのではないかというふうに思います。それからですね、個人金融資産、これは令和4年の7月から9月、日銀が発表してるんですが、なんと、2,000兆円を超えてるんです。だからGDPの4倍弱あるわけですよ。これはですね、おそらくですね。幹事社のあなたは、あまり縁のないものじゃないでしょうか。つまり、お若い方はですね、そんなたくさん持ってないですよ。ですからこれは経営者だとかですね、あるいは本当の大金持ちがいらっしゃるわけです。これが2,000兆円以上あるということですね。それから、その国債がですね、1,000兆円を上回っていると。GDPの2倍弱あります。これは、国民に対する政府の、あるいは国のですね借金です。その借金のですね、日銀が半分をですね、買い支えているわけですね。日銀は日本で唯一、貨幣を供給できる、そういう組織でございますけれども、こういう状態になってるわけですね。このお金の大半が、東京にあるわけですね。東京はですね、今、全国で、合計特殊出生率が一番低いという形になって

、人口減少に拍車をかけてるわけですね。これやっぱり変えないといけないんじゃないでしょうかね。それでですね、先ほどの国民所得の使い道ですけれども、大半が、個人消費だということでございますが。ここはですね、今、ガソリンの高騰であるとか、あるいは、物価の高騰でですね、家計を締めつけてるわけですね。だけど、ここをどういうふうに大きくするかということがポイントになってくるなというふうに、私は思います。ですからお金をですね、国の、国民の中にいかに回すかと。個人消費をどのように増やすかが重要であります。ちなみに、先ほどちょっと元に戻してくださいますか。設備投資16.4%と、企業がですねほとんど投資してないってことです。1980年代、昭和の頃はですね、優に2割を超えたんじゃないかと思います。2割はあったと思いますね。ですから4、5%ぐっと落ちてるわけです。政府はアベノミクスで利率を低くしてですね、ゼロ金利にして、そして、設備投資をしやすいように、市中にお金を供給したわけですけども、それがですね、国債を買ったり、あるいは、金融資産に化けてしまってですね、設備投資に回ってないと。だけど設備投資は全体の、これは下がって6分の1ぐらいですよ。半分以上を占める個人消費を増やさないとですね、個人消費が増えると、個人消費に提供している生産者も増えるってことになります。個人消費というのはですね、これは、衣食住というふうに、言ってみれば、暮らしに必要なお金ということでございますので、どういうふうにすれば、個人消費が増えるかと。私は、首都圏に比べて、広い生活空間を持てるところがですね、個人消費を増やせる地域になれるというふうに思っておりまして、それは静岡県が、そのうちの1つだと思っております。つまり、生活空間が大きくなりますと、個人消費の多くは家で行われますから、おのずから、消費の拡大に繋がります。特にですね、家が、例えば50平米から100平米になったといったようなことですね。そうしますと、耐久消費財、例えば電化製品であるとか、冷蔵庫であるとか、テレビであるとか、場合によってはベッドであるとか、そうしたもの。それから家が広くなっているから、庭がありますと、駐車場代がいりませんから、したがって駐車場代分が浮くわけですね。マンションですと必ず、東京のマンションですと必ず、駐車場代を取られます。管理費も取られます。そうしたことではなくてですね。三世代も同居も可能になるような広さのある空間ですと、おじいちゃんおばあちゃんとも、あるいは孫と一緒に暮らせるということでですね、私は、家が大きく広くなることがいいと。暮らしの立て方を、いわゆる2DK系列の、生活の55年体制と言われる、いわゆる、うさぎ小屋体制と言われるですね、そこから脱却することだというふうに思っておりまして、これを実現する政策が、デジタル田園都市国家構想であろうと。今、岸田さんが、年間100万円ですね、1世帯当たり1人の子供に対して、最大かもしれませんけれども、出して、そして5年間、外に行ってくださいと。あるいは5年間を1つの期間としてですね、人々を東京から外に出そうとされているわけでありますが、これは非常に正しい政策であると。日本の国の形を変えないといけないなというふうに思っております。

ですから、ただいまの、この物価高騰に、すぐにこれ役に立つものではありませんけれども、この30年間ですね、ずっと暗いトンネルの中に居続けて、似たような政策を変えることができない中で、デジタル田園都市国家構想が出てきたと。そしてですね、さらに言いますと、われわれはウィズコロナの時代を生きなくちゃいかんと。そうするとウィズコロナで、コロナの感染者数が、今、日本全体で3000万を超えてると思いますが、その中でですね、400万人が東京です。そして、第2位が大阪で、おそらく260万人ぐらい。そして、愛知県が200万人ぐらい、これ合わせて800万を優に超えるわけですね。

そこにですね、東京圏と言われている、仮にこの、神奈川県とか埼玉県とか千葉県を入れるとですね、東京圏の1200万より大きいですよ。そういうところの人たちがですね、どちらかというと合計特殊出生率も低い。言い換えると、人口減少に拍車をかけてると。だからやっぱり、地方に人々が移ることが大切だと。地方は、土地、地価も安いと。広く、農と水、水と緑のある生活ができるということでですね、本格的にやっていく必要があるというふうに思いますね。そしてまた、大金持ちの方たちはですね、静岡県に2地域居住で、こちらに別荘を建てられるとかですね、あるいは貸し家、空き家をですね、上手に活用してくださるとかいたしまして、今、空き家がすごく多いのでですね、こうしたものを活用して、生活の暮らしを、広く豊かにしていくという方向に、舵を切ることがとても大切だと。そこにですね、この2,000兆円以上という、金融資産を持ってる方たちがですね、孫のために、あるいは家族のためにですね、お金を使うというふうにしていただくと、生きた形になると。人はお金を持って、天国には行けません。ですからですね、いかにして、内部留保を、生きた形で、人のために使うか。それから個人金融資産もですね、金融資産を増やすということを目的にするのではなくてですね、今、経済の、実態経済を潤すために消費に回す。なかんずくですね、家族や、あるいは孫の世代の人たちのために使うというように、マインドセットを変えないといけないなというふうに思います。さしあたって、直近の、この物価高騰対策に対しましては、いただいてる公金を活用いたしまして、それに対して支えなくちゃいけないと思いますけれども、この構造的な問題がここに、このようにでておりまして、これを変えないといけないなと。これを変えるためにはですね、やはり大都市圏から人々が出ることだと。これはおそらく次の質問にも関わると思いますけれども、メガスーパーリージョン(正しくは、「スーパーメガリージョン」)ですか。6,000万とか7,000万の、つまり最も、ウィズコロナで感染者が多い、そういう地域を、60分余りで結ぼうという政策ですからね。これからはですね、脱却する勇気を持たないといけないなという。それぐらい大きな、実はわれわれは今、国家的な課題に直面してるんじゃないかというふうに思います。




幹事社質問(リニア中央新幹線関連)

(幹事社)

ありがとうございます。物価高対策について関連して質問のある社はお願いします。では、あの2点目の幹事社質問に移ります。リニア中央新幹線についてです。岸田首相は、4日の年頭記者会見で、全線開業に向け、大きな一歩を踏み出す年にしたいと発言されました。

未着工の静岡工区を取り上げて、地元との調整、有識者会議の議論を進め、東海道新幹線の停車頻度の増加について、夏をめどに取りまとめて、関係者に説明していく考えも示されました。静岡県はリニア建設促進期成同盟会に加盟し、2027年の品川・名古屋間の開業を目指す立場を共有していますが、早期の開業のために静岡県が取り組むべきことは何でしょうか。お聞かせください。

 

(知事)

はい、大事な質問ありがとうございました。これも資料を用意しております。この資料を御覧くださいませ。まずですね、岸田内閣に感謝申し上げたいと。と、申しますのもですね、昨年の6月7日に、このリニア中央新幹線につきまして、水資源・環境保全等の課題解決に向けた取り組みを進めるということが書き込まれました。閣議決定です。6月。それから、自由民主党の、いわゆる公約ですね。そこにもですね、品川・名古屋間の早期開業と、その建設に伴う水資源と自然環境への影響の回避・軽減と、書き込まれました。同じ6月、1番目でしたけれども、6月3日に、いわゆる、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会、これもですね、6つの決議をしてるんですけれども、そのトップに、静岡工区については、水資源・自然環境への影響の回避・軽減と、云々かんぬんと、こういうふうに。これはですね、静岡県がずっと言ってきたことです。そういう意味でですね、このことにまず、感謝申し上げたいというふうに思います。ですから、私どもとしましては、このリニアのためにですね、大井川の水資源及び南アルプスの自然環境の保全に向けて、JR東海さんと、真摯に対話を進めていかなければならないと。これはJR東海以外の、リニアに関係する関係者全てがですね、水資源と自然環境を大切にしなさいということを言ってるのでありますから、これともとることをしないように、JR東海さんは、しっかりと自分たちの立場を表明すべきであるというふうに思います。

それから、いわゆる需要動向調査でございますけれども、資料の2を御覧ください。これはですね、JR東海さんが出してるものです。なんて言ってるか。これはあの、これまでのようにですね、7時、8時、9時は10本以上ですね。あとは、大体9本と、あるいは10本ということでありますが、また、ラッシュアワーになりますと、10本以上ということになっております。6時台、5時台、6時台、7時台と。そして「ひかり」と「こだま」はですね、2本ずつなんですね。基本的に、これが、「のぞみ」主導の交通機関であることがよくおわかりかと思いますが。そして、JR東海さんのホームページに、リニア中央新幹線がよく御覧くださいませね、全線開業した後、「のぞみ」中心のダイヤから「ひかり」「こだま」中心のダイヤになるだろうと、これ言ってるわけです。全線開通と言っております。ですからですね、ここを踏まえますと、やはり、もし国の方で、東海道新幹線の需要動向調査を行うということであればですね。まずは、東京・名古屋間、2027年に一応開業を目指すとされてるわけですね。それから東京・大阪間は、それから10年後の2037年と言われているわけです。だから2027年から向こう10年間は、東京・名古屋間だけでですね、リニアを営業したいというのが、金子社長が一貫して、執拗に言い続けていらっしゃることであります。

したがって、この2037年までの、仮に2027年に開業したとしてですよ、その時にですね、どのぐらい、今の「のぞみ」から、リニアにですね、乗り換える人が増えるかと。これをですね、まずシミュレーションする必要があると。もう1つはですね、東京から名古屋を経て大阪まで、2037年に目指されている、その開業ですね。その時に、この「のぞみ」が、リニアにどれぐらい移るかと。この2つは別にしてですね、シミュレーションする必要があると。よく考えてみてください。皆さんがですね、東京から大阪を結ぶのがリニアですけれども、東京から大阪に行くのに、JR東海さんの計画では、まず、東京から名古屋までで営業して、体力をつけて、お金を貯めてですね、それを今度、大阪へ延伸していくんだというふうに言ってらっしゃるわけですよ。今の(リニアの)駅は品川駅にありますから。「のぞみ」ですと東京ないし品川で乗れますけれども、(リニアは)東京で乗れませんから、東京から品川までですね、山手線で移動しなくちゃいけません。そうすると、有楽町線、有楽町駅、新橋、浜松町、田町で、今度新しい駅ができましたね。高輪ですか。それから品川と。つまり6つ駅を移動しなきゃいけない。特に、ラッシュ時間はですね、立ったままでしょう、おそらく。それからですね、品川駅は御存知のように、あの山手線は一番内側にございます。新幹線は一番、言わば、一番海側にあるわけですね。階段登って、ずっと反対側に行って、そして地下に降りなくちゃいけない。地下はですね50 mです。そこまで降りて、それで乗るわけですが、そこは始発ですから、何分か前に行って、指定席に座ると。それから、このリニアに乗ってですね、1駅か2駅止まるか、あるいはノンストップで名古屋に行くと。名古屋で降りてですね、今度は、50 mの地下です。そっから上に上がっていくわけですよ。そしてですね、リニアに乗れるほどの人は、それなりにお金を持ってる人でしょうから、指定席にお座りになると。そうすると今度入ってくるであろう、この既存の新幹線の指定席が来るまでにですね、数分前には少なくともホームに立っていかなくちゃいけない。それに乗って大阪に行くというふうにするかどうかですね。記者さんどうですか。それとも「のぞみ」でいきなり行きますか。

 

(記者)

ちょっと具体的なシミュレーションを、まだ自分ができていない。

 

(知事)

これはですね、具体的にどういうふうに人が動くかということも、併せて考えないといけないと。しかもですね、運賃は少なくとも消費電力が3倍になるということですから、仮にですね、1万円、東京・名古屋としましょう。するとどのぐらいになりましょうかね。消費電力は3倍と言われてますから。だから安くなることはないでしょう。

だから仮に2倍と。2万円になったと。2万円払って、かつですね、そういう、歩かなくちゃいけないのを入れて、名古屋まで行って、そしてこのリニアに乗った後、既存の新幹線に乗り換えるという時の場合とですね、東京からいきなり大阪までできたと。そのときに、大阪、もちろん名古屋には停車しますから、その時にですね、現在の「のぞみ」機能がいかに何本、そのリニアに移るかというのは全く別の話だと。ですから、少なくともこの2つをですね、シミュレーションしなくてはいけないというふうに思います。それからですね、現在のJR東海さんの計画は、少なくとも、東京と名古屋間は、5.5兆円で作るって言ってたわけですが、数年前に1.5兆円の増資をされまして、7兆円です。これについて、なぜですね、国は、普通ならば、公共事業ならそこでですね、この1.5兆円の増資について、審査されるはずです。これ民間事業ですから、審査されないまま通ったと。

それからもう1つですね、あります。それは、長期債務残高が5兆円以下なら体力が持つと。しかし6兆円になったらもたないというふうに、国交省に正式な文書で言ってるわけです。現在6兆円です。かつ、今、エネルギー代がこうして上がってるとなったらですね、果たしてそれで済むのかという問題があります。ですからこれもですね、ぜひ、このシミュレーションとしてですね、成り立つかどうか、やっていただきたいと。名古屋までですね。さらに言えば、車両基地ができてませんから、それについてどうなってるんですかっていうか回答が、JR東海さんから皆無です。これについてもですね、きっちりと調査をするようにして、そして、シミュレーションを描いてほしいと思いますね。ですから、今後ですね、岸田総理に対しまして、こうした内容を質問するために、書簡をしたためます。そして、国が責任を持ってやっていただけるようにですね、要請をしたいというふうに思っております。以上です。

 

(幹事社)

ただいまの幹事社質問について、質問のある社はお願いします。

 

(記者)

はい、すいません、たびたび。幹事社の静岡朝日テレビです。お世話になります。

ちょっと1点、リニア関連で質問をしたいんですけれども。昨日、田辺市長が定例会見の中で、今、おっしゃっていただいた、幹事社質問にあった、総理に対する発言に関して、喫緊の課題で議論は出尽くした、というような発言、知事を牽制するような発言もされてるんですけれども、こうした田辺市長のリニアに関する、昨日の発言に対してはいかがでしょうか。

 

(知事)

特段コメントはありません。

 

(記者)

はい、ありがとうございます。

 

(幹事社)

すいません、読売新聞です。今の関連で、田辺市長は昨日の記者会見で、この調査自体について、歓迎したいという発言をされたんですけれども、知事はこの調査をすること自体については、今、どのように考えていらっしゃるのでしょうか。

 

(知事)

岸田さんがですね、自ら、しかも伊勢神宮、神様を、いわば、あの前でですね、しっかりコミットしたいとおっしゃったわけですね。誠にありがたいことで、責任を持ってですね、少なくとも、今言ったシミュレーションですね、東京・名古屋間において、どれぐらい、「のぞみ」機能が「ひかり」機能に、あ、失礼、リニア機能に移っていくのか。それをシミュレーションする必要があります。

それとですね、元々、中央新幹線小委員会では、この2段階論は認めてないわけです。

この、リニア新幹線が本来の機能を発揮するには、東京・大阪間の全線が開通して、初めて機能を発揮すると言ってるわけですね。JR東海さんは民間企業だから、われわれは、まず実験線の延伸完成をまずやって、次いで東京・名古屋間をやって、そこで体力を、要するに儲けてですね、利益を得て、そして再投資をして、大阪まで延伸するんだと、こういうふうに言ってらっしゃるわけです。ですからですね、2つに分けて考える必要があると。東京・大阪までで出来た場合の、そのシミュレーションと、それから東京・名古屋を、今、まず第一段階としてやるというふうに一貫して言われてるわけですから、それがどれぐらいですね、例えば、静岡県のその「ひかり」、「こだま」を多くするのかと。本数をですね。

その場合に、具体的に、先ほど記者さんもすぐに答えられないぐらい、そんな難しい質問ではないと思いますけれども。私はですね、東京・名古屋間で大阪に行く人がですね、リニアに乗って、若干体を動かしてですね、運動のためならともかくも、時間の競争でやってる中でですね、もう初めから座っていくか、山手線で品川まで行って、地下に降りて、乗って、そしてまた地下から上がって、また指定席に乗り換えていくという。もうそれは普通考えればですね。しかも、値段は当然、リニアの方が数倍になると思いますよ。それから、本数がどれくらいになるかということも考えられますね。ですから、1時間に、今、既存の新幹線は10本前後運行してるわけです。では、リニアは何本ぐらい運転して、どのぐらいの乗車率になればですね、いわば、ペイするかということも考えなくちゃいけないと。当然、JR東海は、それやってると思いますけれども。ですから、東京から名古屋でどれぐらい体力をつけられるかということなんですが、借金が、今、6兆円ありますからね、長期債務残高が。そういう中で、どうやっていくのかと。それから、しかも資材の価格が高騰してますから。今の時点で、これからまだまだ、相当の工事をしなくちゃいけません。それを、今の7兆円でやっていけるのかどうかということもありますので、こうしたところはですね、私は、国交省の斉藤大臣も似たようなことを言われまして、斉藤大臣が言われた時には、総理の指示に従ってシミュレーションしたいとおっしゃってました。今度は、総理が自ら言われたわけですね。ですから私は、総理が、本当にこれはコミットされてるんだと思いますので、2027年でどれぐらいペイができるのかという、そのシミュレーションはですね、まずやるべきだと。それで、ペイしない場合はどうするかってことも考えるべきでしょう。だけど、基本的にはリニアってのは、東京と大阪を結びつけて初めて本来の機能を発揮するというふうに、国交大臣が諮問した、国交大臣、中央新幹線の小委員会はですね、国交省の。そう言ってるわけですから、そのシミュレーションは当然やらなくちゃいけない。それは、しかし、どんなに早くても2037年以降になります。そういう、2030年以降の、当然社会情勢も変わってきてるでしょう。それをどういう、いわば前提条件のもとでシミュレーションするかっていうのは、決して容易じゃないですよ。ですからですね、8月までってのは、いい宿題をですね、自らに課されたなと思っておりまして。私としましてもですね、彼が三重県の知事に会われたとか、奈良県の知事に会われたと。まだお目にかかってませんのでですね、ぜひ、具体的に御説明を申し上げるなり、これはあの、総理大臣閣下にですね、直にに持っていく形での書簡にしてもいいなと。これを、今週はちょっと無理かもしれませんので、来週あたりにはですね、まとめて、もしお目にかかれないなら、もう書簡としてお送り申し上げるというふうにしたいと思っております。今、うち今、全員でですね、この書簡の内容をまとめて、シミュレーションでこれだけのことをしなくちゃいけないと、責任をもってその名前においてですね、やってくださいと。しかし、実際にシミュレーションするのは鉄道局でしょう。鉄道局長は、申し訳ないけども、

鉄道の専門家ではありません。それから、今、審議官が戻ってまいりました。元鉄道局長です。この人がアドバイスをしてると思いますが、こんなことをさせる審議官というのは何という、なんといいますか、私から見るとですね、もしシミュレーションができたうえでそれをですね、言ってらっしゃるなら別ですけど、素人が考えても、私どもが考えてもですね、なかなかにこれ、予想が厳しいようなものを出すとおっしゃってるわけですから、審議官と鉄道局長は責任を持ってですね、斉藤国交大臣並びに岸田総理に恥をかかせぬようにですね、支えてくださいと。あえて強く申し上げておきたい。それができない場合にはそれなりの責任を取りなさいということもあわせて申し上げたいと思います。




一般質問(中国の渡航ビザ発給の一時停止、知事の政治姿勢)

(幹事社)

他に幹事社質問について、質問のある社はお願いします。

その他の質問のある社はお願いします。

 

(記者)

テレビ静岡です。昨日ですけれども、中国が日本からの渡航ビザの発給の一時停止を発表しました。外交ルートでの抗議もしていますので、これが短期的な措置になるのか、長期化するのか不透明なところではありますけれども、現状で本県の、中国へ進出する企業への影響をどのように見ているか。また、国全体の問題になるので本県のみの問題ではないものの、当局としての対応は何か考えていますでしょうか。

 

(知事)

さしあたって3年近くですね、中国のゼロコロナ政策で、往来が厳しく制限されてますから、全く短期ビザを出さないと言ってもですね、すぐにすごい影響が出るというものではないと思いますが、これは林外務大臣も言われてますように、あるいは官房長官も言われてますように、ややですね、これCOVID、要するに、感染症対策に関わる形で、この入国審査やってるわけで、検査やってるわけですから。あまりこう、ビザの発給をやめるとかっていうようなのは、ちょっと過剰対応だなという印象は持っております。

それから、今、申しましたように、企業への直接影響はすぐには出てこないのではないかと。それからまたオンラインでもですね、やるような時代になっておりますから、即影響が出てくるというふうには思っておりません。

 

(記者)

すいません、全然話変わりまして、知事は年末に収録した各社の個別インタビューで、一部報道機関に対して、「トップが立派な人でないと駄目。浜松市は立派な行政をしてきた。静岡市の場合は相当な荒療治が必要。」などと述べ、その姿が県内に放送されました。

一方を持ち上げて一方を蔑む、これはまさにコシヒカリ発言と同じような構図だと思いますし、仮にも、現市長たる田辺氏に投票した有権者がいるわけですから、こうした方々を愚弄する発言ではないでしょうか。

 

(知事)

正直に申し上げました。評価を聞かれましたので、正直に申し上げました。

 

(記者)

富士山に誓って、そういった「一方を上げて一方を下げるということは今後やめる。」と言ったことは撤回するということでよろしいでしょうか。

 

(知事)

いや、それは飛躍ですね、あなたの言われてることは。評価というのはですね、良い評価と悪い評価とありますから、厳しい評価とそうでない評価がありますから。評価を求められたので、評価を申し上げたということです。

 

(記者)

そのうえでお尋ねしますけれども、知事にとって「立派」の定義とは何ですか。

 

(知事)

公益に資することですね。

 

(記者)

ということは知事から言わせれば、田辺市長は公益に資さない人物だと言いたいということですか。

 

(知事)

どうして今回、彼が、出たいのに出られなくなったのかというところに表れているんじゃないですか。もし本当に立派な、その民意を代表するリーダーならですね、ぜひ続けてくださいってことになるんじゃないでしょうか。

 

(記者)

ちょっと言ってる意味がよくわからないですけれども、知事は二重行政を解消するために、という質問に対して、「トップが立派な人でなければならない。」と答えているわけですけれども、そうすると知事は御自身が、自分自身が立派な人であると自認しているということでしょうか。

 

(知事)

これは県民が決めるんですね、有権者が。有権者の方たちが、君は出るなというふうに、まあ言われて、彼は、それを受けざるを得なかったわけでしょ。ですからそこに、その評価がそれなりに表れているというふうにもとれますね。

 

(記者)

最後にお尋ねしますけれども、同じ回答の中で、「政令市で人口が一番少ないのは静岡市。だから財政力や技術力が落ちている。」と指摘しています。であるならば知事就任以来、13年余りの間に沼津市の人口に相当する、19万人余りの人口減少となった本県における御自身の行政手腕は、どのように評価されていますか。

 

(知事)

政令市っていうのは最低100万いるんですね。一時期、この平成の大合併の時に70万ということになって、そしてその時にですね、静岡市と清水市が、旧静岡市、清水市が合併すれば、強い政令市になるというふうに片山虎之介さん、担当大臣がおっしゃって、そうやったところ人数が足りなかったわけですね。

それで、由比蒲原を入れて70万に達して、そして100万を目指したわけですが、それを公約にされたわけですね、あるいは公言されてたわけです、市長さんは。実際は、70万を切り、実質私は、政令市としての資格が厳しく問われているという状況になっていると。そして、その技術云々のことはですね別に一般論として言ってるんではなくて、この静岡駅から、いわゆる、井川御幸道路、これが、新東名のアクセスがですね、これ12年間でまだできてないというのはどういうことですかと。お金が、きっちり予算が計上されているはずです。

にもかかわらず、そういうアクセスができてない唯一の市ですよ。それからまたですね、

この駿府城の…

 

(記者)

私はその田辺市長に対する評価を聞いているのではなくて、2009年に川勝知事が就任してから、本県の人口が沼津市に相当する19万人余りが減少となっているわけですけれども、それだけ静岡市をこき下ろす中で、御自身の行政手腕をどのように評価されているのでしょうかというのが問いです。

 

(知事)

私は自らの評価を自らしないということは常々申し上げております。県民の方々の評価に委ねるというのが私の姿勢です。

 

(記者)

人を批判はするものの自分の評価はしないということですね。よく分かりました。ありがとうございます。




一般質問(静岡市歴史博物館、市長選の争点)

(幹事社)

その他の質問ある方はお願いします。

 

(記者)

たびたびすみません。明後日オープンする、静岡市の歴史博物館に関してなんですけれども、これまで建設段階で、知事が否定的な意向も示されていたと思うんですけれども、今後のこの歴史博物館の果たす役割、意義について、どう考えているかお聞かせください。

 

(知事)

立派な建物ができましたね。その目玉の1つが、結局は戦国末から徳川さんの時代の、この遺構じゃないでしょうか。掘ったら遺構が出てきたってことですね。あとソフトで何をされるのかと。レプリカを置くってことでしょう。レプリカはどういうレプリカかというと、将軍の鎧だとおっしゃる。将軍の鎧の本物は、東照宮の博物館にあるわけですね。東照宮の前の宮司さんに聞いたらば、本物があるのに、なぜレプリカを作るのかと言っておられました。

ですからですね、歴史博物館にどういうソフトを持ち込むかということがですね、問われると思います。更に言えばですね、偶々、掘ったら出てきた歴史的遺構がありますが、これが豊臣秀吉なのか、あるいは別の方なのか、どの時代なのかという議論があって面白いと思いますが、もっと面白いっていうか、もっと重要なのはですね、今川の遺構がこの駿府城の、この下に出てきたってことですね。これをどうするんでしょうか。掘ってですね、掘ったその土がそこに積み上げられているだけでしょ。これをどうするかは、私も聞いたことがないわけです。もし、こちらの歴史博物館における目玉がですね、かなりの面積をとっている、考古学的な遺構だと致しますれば、今度、今川の遺構がですね、駿府城の下、2m以下のところにですねしっかりと、発見されたと。これどうするかについてですね。どうするかを聞いたことがないですね。と同時に、出した土は積み上げられているだけですね。これ資源ですから、どう活用するかってことも聞いたことがない。ですから次の市長さんはですね、私はもうぜひ、まずはその、事故も起こってますから、車線変更せんといかんからですね、あの、井川御幸線の、新東名までのアクセス道路、これまず最初にやっていただきたいと、事故避けるためにも。それから、この駿府城のですね、この遺構の活用の仕方につきまして、残土の処理の方法も含めてですね、早々に、方針を出していただきたいというふうな関心を持ってます。なぜなら私達の目の前にあるわけですから。

 

(記者)

ありがとうございます。

ちょっと確認なんですけれども、これまでプレオープンの期間に、知事が行ったことがあるかということと、あと今後行く予定ってありますでしょうか。

 

(知事)

オープンのお誘いが来てましたけども、その日はですね、私は松井孝典さんの研究会が、地球学フォーラムというのがございまして、もうだいぶ前に決まっていたので、そちらの方に出席するという返事を出しておりますので、そちらにまいります。千葉工業大学の学長、松井さんから聞いて20数年来やっている地球学フォーラムの例会が行われる、第1回例会が、令和5年度の第1回例会が行われるのと重なったので行きません。そちらの、オープンにはいきません。

 

(記者)

今のところじゃあ「ない」ということで。

 

(知事)

はい。

 

(記者)

わかりました。ありがとうございます。

 

(記者)

日本経済新聞です。先ほど来、話題に出ております、静岡市についてなんですけども、今年は、浜松市に次いでですね、静岡市も、選挙の年になるわけですけれども、この選挙戦の争点についてですね、知事は、どういうテーマというか、を据えるべきか。あともう1つはですね、山田県議が自民党に所属していながら、自民党の推薦を得ることができないという構図になって、現職も出られない。この構図をですね、地方政治の観点からどういうふうに見られているか、教えていただければと思うんですが。

 

(知事)

まず浜松市はまあともかく、政令市で初めてですね、行政区を3つに変えられるわけですね。これも大変な業績だと思いますが、その中でですね、これまでの、行政区の中で、いつも、そこだけはいじられなかった区があります。それは天竜区です。

今度、いわゆる、天竜区以外の旧浜北市と旧浜松市、これがそれぞれ浜名区と、浜名区とそれから中央区になったわけですね。

ですからですね、私はあの天竜区の扱いがですね、重要になってくると。これは一貫して1つのまとまった世界だというふうに、浜松の人たちも言ってきたたわけですね。ここがですね、ものすごく広い面積ですよ。札幌よりちょっと小さいぐらい。しかし、人口は3万人弱しかいないと。しかも人口が減ってきたと。佐久間ダムって言う、いわば、電源立地交付金がもらえるですね、そういう施設もあるわけです。だけど、それは浜松市の中に入って、どういう形で使われるているのかわからなかったわけですね。私はですね、天竜区をどうするかっていうのはですね、これは大きな争点になるだろうと思います。浜松市はね。

静岡市の場合はですね、人口減少。これは、駿河区と葵区と清水区ということで、一番厳しい人口減少、清水区なんですね。だから、清水区がほっとかれた感じがあります。したがって、清水区をどういうふうに元気にするかということが大きな論点になるだろうと。清水港は、言うまでもなく、日本で有数の美しい港で、可能性を秘めております。その清水区の隣にある、蒲原・由比、由比・蒲原もですね、本来、全然違うような、いわば個性のある街だったわけですね。そこらが輝くようにですね、下支えする必要があると。端っこの方をどうするかってことですね。こちらでいうと、葵区の井川の方、だんだん人口が減ってきて、小中学校も1つなっちゃったってことがありますでしょ。ですから、そういうところをどう励ますかっていうのはですね、争点になるんじゃないかと。

それから、あの山田さんがですね、自民党員として長く勤められて、推薦を求められたにもかかわらずですね、まあ、ひどい、厳しい、仕打ちを受けられたなぁと思いますね。ここまでなさるかという、そういう感想を持ちました。これは、あの、市議会の自民党の皆様方の動きについて言ってるわけです。当初、まだ、立候補宣言もしていない、田辺さんに推薦を出すと。最終的には、なんと、その反対のことをですね、動きをされて、経済界が推してる方のほうに、勝ち馬に乗るような形を見せられたようでですね、人間と人間としての真義とかですね、繋がりってのがあると思いますけども、山田氏はよくそれに応えられてるなと、耐えられてるなと。やっぱりこれ山田順策というですね、4年間で、静岡市の財政を一気に立て直した、その、名市長、これの血を引いてらっしゃるからかなあとという風に思いますが。それにしてもですね、ひどい仕打ちを受けられた中で、よく頑張ってらっしゃるというふうに思っております。

 

(記者)

選挙戦の対立の構図としては、選挙戦の対立の、対決の、図式・構図としては、いかがですかね。たくさんの選挙が一挙に行われる中でのですね、やっぱりこの先何年、1期・2期と長い選挙になるわけですけれども、各政党が1人の候補に相乗りをするというのはよくあることだと思うんですが、この静岡市長選を巡っての政党の支持のあり方、対決のあり方をするのは。

 

(知事)

そうですね、2人、今、立ってらっしゃるわけですけども、もう1人は政党色、ていうか政党の組織にですね、乗っていこうという戦略ですね。他方はそれに乗れないので、ですから、有権者一般に広く訴えるという、そういうせざるを得ない戦略ですね、そういう意味では、対照的ではあるというふうに思っております。

 

(幹事社)

予定の時間過ぎてますけれども、他にあればお願いします。




一般質問(逢初川土石流災害)

(記者)

すいません、静岡新聞です。熱海の土石流の行政対応についてちょっと伺おうと思ってたんですけど、ちょっとその前に、先ほどの、そのリニアの関係でちょっと1点だけ伺いたいなと思いまして。リニアというか、新幹線の話ですけれども、あの、今回、その、国がそのシミュレーションを出すということを言われてるんですけれども、素朴な疑問として、国がそのシミュレーション出して、本数増やせるって仮になったとしても、JR東海がそれに対応するという担保っていうのは、どこにあるのかなというのが、素朴な疑問としてあるんですけども、知事としてそういった疑問というのは。

 

(知事)

まさに、記者さん、それ、ポイントですよ。つまりですね、これは国策としては主張されてますけど、公共事業じゃありませんからね。チェックを受けないんですよ。しかも、国交省に出したJR東海さんの、1回きりの、2010年5月10日にですね、第3回の中央新幹線小委員会に出した、JR東海の、この資料はですね、これ、要旨と、それから本文からなってるんですけれども、その要旨のしかるべきところにですね、東海鉄道株式会社は、れっきとした民間会社であり、民間会社として、経営の自由と投資の自主性。これを確保すること、これを貫徹することは大原則で、国の金銭的援助は一切受けないと見得を切ってるわけですね。本文の中にも出てきます。ですから、国の言うことを聞かないって言ってるわけです。だけど、どこかで、どういう事情か知りませんけども、3兆円のですね、財投が入ったわけですね。その結果、2045年大阪開業としてたのが、8年前倒しになって、2037年にできるということになったと。これは安倍さんと、おそらく葛西さんとのですね、合意がなければ、そういうことはできなかったと思っておりますが、葛西さんは、国との関わりをできるだけ絶ちたいと思っておられた方です。で、そういう民間会社としてですね、本来、民間会社のやることを、国がやるってのはおかしな話ですが、しかしながら、私は、広く大きく考えればですね、シミュレーションと言ってますけれど、仮にですね、いろんなことを考えられます。これはものすごく、リニアができるとですね、人々が喜ぶし、特に静岡の人たちが喜ぶと。静岡の人が喜ぶってことは、実は小委員会の答申に謳われているわけですね。リニアができれば、既存の新幹線で、新駅の設置の可能性もあると。新駅の設置の可能性ってのは、静岡県について言われてるわけです。ですから、静岡県にメリットがありますということが、わざわざ小委員会の答申、この答申を受けて、国交大臣がJR東海を、これは、営業主体・事業主体としてですね、建設主体として認めたわけです。そう謳われてるわけですよ。

ですからですね、JR東海さんとしましては、やっぱり、この答申に従ってやんなくちゃいけないと同時に、やっぱり国から指定されたので、しかも、全幹法に従ってされてやられているわけですからね。もうちょっと謙虚になっていただく必要があると思いますが。言うこと聞かないとなればですね、これは国策かってことになり、国家プロジェクトとは、確かに言ってもいいと思いますけれども。国の言うことを聞かなければ、シミュレーションがですね、どう出るかと。2027年開業した場合に、大赤字が出るとかですね、どうなるかわからないじゃないですか。だから、リニアに、おそらく、客が移らないだろうというふうなシミュレーションの結果が出たときはどうするかと。だから、これはですね、出した方にも、やっぱり、その指導義務があると思いますね。そういうことで、国交省の鉄道局長、審議官というのの責任はですね、重大であると。心して夏までにですね、しっかりとした答申を、斉藤大臣なり、岸田総理閣下にですね、出して、彼らが堂々と、これが静岡のためにもなり、日本の為にもなるというようなシミュレーションをですね、出させる義務があると思っておりますが。ただしポイントは、やはり、あなたがおっしゃる通り、JR東海は民間会社として、言うことを聞かなくても済む、そういう会社であるということを自ら言ってるわけです。

 

(記者)

わかりました。すいません。ちょっと熱海の土石流の対応に。

 

(事務方)

申し訳ありません。時間的に厳しいので。

 

(記者)

じゃあもう1問だけ、いいですか。

 

(知事)

いいです。3時15分に出ないと間に合わないので。

 

(記者)

わかりました。砂防法の関係でなんですけれども、砂防ダムにですね、盛土造成中に土砂がたまっていたということが、公文書から判明しまして、私、その後、いろいろ調べてみたところ、その土砂は撤去されていなかった可能性が極めて高いんですけれども。この機能不全に陥っていた疑いがあるんですけれども、その砂防ダムが。今後、この再発防止も含めて、知事として、こういった同じような事例が起きないために、何が重要なのかということを。

 

(知事)

そうですね、同じような事例が起きないために、盛土条例を、皆さんに決めていただいてですね、今、それを動かしているところであります。したがって、今、御指摘のようなことを参考にいたしまして、他のところで似たようなことがあるかどうかってことは当然チェックポイントにはなるだろうというふうに思っております。今回、静岡新聞社の方から本も出まして、様々な論点がそこで提起されておりますので、これを謙虚にですね、学んで、そこから得られた教訓を、政策に生かしていきたいというふうに考えております。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(幹事社)

以上で終了とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。




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